年金の将来、自民総裁選の争点に浮上 消費税で賄う?その課題は

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 政策論争が本格化している自民党総裁選。候補者4人による18日の討論会では、年金問題が主要テーマとして急浮上しました。河野太郎行政改革相は基礎年金について、「保険料方式で最低保障はできない。税金でやらなければいけない」と持論を展開。ほかの候補も負担や財源などをめぐって議論を交わしました。日本の年金制度はいったいどうなっているのでしょうか。現状や課題を解説します。

 日本の公的年金制度は、「2階建て」と呼ばれる。1階部分は保険料を納めた人なら全員が受け取れる基礎年金、2階部分は会社員らが加入する厚生年金のうち、報酬に比例して増額される部分だ。

 基礎年金の場合、月々の保険料は定額(2021年度の場合は1万6610円)となっている。保険料を払う期間は20歳から59歳までの原則40年間。この間すべての保険料を納めると、原則65歳から受給できる。21年度の場合、この満額は月約6万5千円だ。

 しかし、所得が低くて保険料を払えなかったり、免除制度を受けたりしていると、受け取れる年金額が少なくなってしまう。

「1階部分」が目減りしていく

 また、そもそも現在の制度では、基礎年金の水準は将来的に下がっていく見通しだ。

 現在の高齢者が受け取る基礎年金の財源は、同じ時期の現役世代が納める保険料や税金だ。高齢者自身が若い頃に積み立てたものを受け取る仕組みではない。

 少子高齢化が進むと、現役世代一人ひとりの保険料負担が増えてしまう心配がある。このため、保険料の上昇に歯止めをかけると同時に、物価の上昇分ほどには給付が増えないようにして年金額を抑える仕組み(マクロ経済スライド)が導入されている。物価や賃金がこの先上がっていく前提だと、年金の水準は下がっていく。基礎年金は所得にかかわらず一定額がもらえる。基礎年金の水準が目減りすると、所得の低い人の年金水準が低下して、生活に苦しむ人が増えてしまう可能性がある。

 将来の水準がどの程度になる…

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