若者・外国人向けワクチン接種に本腰 自治体が専用日や優先枠

新型コロナウイルス

藤田大道、鹿野幹男
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 茨城県内で新型コロナウイルスワクチンを2回接種した人が、対象者の5割を超えた。感染の「第5波」を早く収束させ、次の波を大きくしないよう、接種の遅れている若い世代や外国人住民らへのてこ入れが進んでいる。

 県によると、1回目のワクチン接種が終わった人は、14日現在で12歳以上の対象者の72・9%になった。2回済んだ人は57・7%。年齢別で見ると、60代より上は7割以上が2回接種を終えた一方、30代以下は3割に満たない状況となっている。年配の人から接種を始め、若い世代に順番が回ってくるのに時間がかかっているためだ。

 7月末からの第5波では、接種の進んだ高齢者に感染者は少なく、若い世代の感染が際立った。若い人への接種促進が急務となっている。

 水戸市は今月23日から10月12日の間の計9日、16~29歳の市民のみを対象にしたワクチン接種日を設ける。会場は水戸駅南口の商業施設「水戸オーパ」で、1日に120人が接種できる。平日は午後4時から7時(週末は午後2時から5時)に設定し、学校や仕事帰りに立ち寄りやすくした。8日から予約を受け付け、17日昼までに約5割の枠が埋まっているという。

 副反応を心配して接種をちゅうちょする人たちにも配慮。子どもを抱えた夫婦やプロバスケットボールチームの茨城ロボッツの選手など若い人が登場し、接種を決めた思いを語る動画も独自に制作した。ユーチューブで無料公開しており、市の担当者は「接種を考える材料のひとつにしてもらえれば」と話す。

 県も25日以降、古河、神栖両市、阿見町の計3カ所の大規模接種会場で、12~18歳の児童・生徒を対象にした優先接種に乗り出す。時間は午後4時以降の平日と土日とし、学校の授業がない時間にあわせた。市町村ごとに会場の指定はしない。22日から、計1414人分の予約を受け付ける。このほか、土浦市や、かすみがうら市などは、中学3年生と高校3年生を対象にした受験生優先接種も進めている。

 外国人への接種促進に力を入れる自治体もある。

 外国人住民の比率が約9%と、県内で最も高い常総市。人口約5万9千人のうち、ブラジル人やフィリピン人など約5600人が暮らす。12日から新型コロナワクチンの外国人向けの計600人分の優先枠を設けて、接種を始めた。

 8月ごろから対応を練り、当初日本語のみだった市のホームページの案内を英語とポルトガル語でも読めるよう改修。9月12日・19の両日、集団接種会場でワクチンを優先接種することを決めた。

 外国人従業員が多く働いている食品工場や養鶏場、飲食店などの事業所やショッピングセンターを訪問し、告知文を配布。不明点があった場合には、事業所の従業員に内容を伝えてもらうよう頼んだという。

 12日、集団接種会場では、英語、ポルトガル語、タガログ語、スペイン語の4カ国語の通訳が対応。用意した300人分のワクチンの大半を若い世代の外国人が接種したという。19日にも残り300人分の接種が行われる。2回目の接種は10月3・10の両日に実施する予定だ。

 市の担当者は「外国人のコミュニティー意識は強い。日本語が不自由な外国人でも友達の接種体験を知れば、自分で予約して接種する動きが高まるのでは」と期待を寄せている。(藤田大道、鹿野幹男)

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