西関東吹奏楽コン、23・24日に上越で開催

緑川夏生
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 第27回西関東吹奏楽コンクール(西関東吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)が23、24日に新潟県上越市の上越文化会館で開かれる。中学A(50人以下)、高校A(55人以下)の部門に参加する県内の団体を紹介する。(緑川夏生)

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 新潟市立鳥屋野中学校は顧問が作曲した課題曲で初の西関東大会に出場し、目標に掲げる金賞をめざす。

 課題曲「エール・マーチ」は、吹奏楽部顧問の宮下秀樹教諭(44)が2019年に作曲した。運動部員の壮行会での入退場時の行進曲としてつくった。同年の朝日作曲賞で入賞し、20年の吹奏楽コンクールの課題曲にも選ばれた。

 だが、昨年の大会は新型コロナで中止に。「自分たちの演奏で先生の曲に華を添えたかった」と当時の3年生は悔しがった。部員たちは先輩たちの思いを胸に今年の大会をめざした。

 コロナ禍のため、大会に出場して演奏する機会も減った。経験のなさから、練習でも「演奏に自信のなさが出ていた」(宮下教諭)という。プロや強豪校の動画を視聴し、理想とする演奏のイメージを共有。県大会で1位に。初めて演奏を評価され、自信を深めて臨んだ代表選考会では初の西関東大会出場を決めた。

 菅原仁美部長(3年)は「私たちの演奏で自分や仲間、誰かにエールを送りたい」。久保田菜南副部長(3年)は「私たちの集大成となる大会で、この曲を演奏できることに縁を感じる」と話していた。

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 「意見がある人はいますか」。東京学館新潟の部員の輪の中心から練習のまとめ役・学生指揮の北嶋真衣さん(3年)が問いかけた。「ここは息を吸わずに伸ばした方がいいと思いました」「リズムがそろっていないので直した方がいいと思います」。部員から発言が続いた。

 「県大会をきっかけに部員が意欲的になった」と北嶋さんは部の変化を感じている。それまで練習で発言するのは同じ人ばかりだった。7月の県大会では、合奏に繊細さやまとまりを欠いた。他県の大会のライブ配信を見て「このままじゃだめだ」と部の雰囲気が変わった。初心に立ち返り、腹式呼吸やリズムなどの基本練習を続けた。金管楽器の学生指揮、内藤心音さん(同)は「全国大会に行くためにどれほどの練習をしなければいけないのか、分かっていなかった」と振り返る。顧問の村山文隆教諭(65)が掲げる「なるべく生徒たちで考える」姿勢が実践できるようになってきた。

 自由曲は、昨年の大会で演奏する予定だったベルリオーズの幻想交響曲第5楽章「サバトの夜の夢」。丸田寧々部長(3年)は「出られなかった先輩の思いを引き継ごうと選んだ」という。教会の鐘を表現するカリヨン(組み鐘)は、三条市の工房に特注で作ってもらった重さ2キロ超の真鍮製のハンマーで鳴らす。

 木管楽器の学生指揮、伊藤みつきさん(3年)は「目指すは全国大会出場です」と力強く語った。

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 金管楽器のファンファーレが校庭に高らかに響く。新型コロナ特別警報による部活動休止が明けた17日、新潟南高校の吹奏楽部は複数の教室で、大会に向けた練習に励んでいた。

 音楽室には「常時本番」の貼り紙。部長の北上柊仁(しゅうと)さん(2年)が中学時代の先輩に教わった言葉だ。練習でも常に本番を意識して集中し、落ち着いて演奏するという意味だ。

 4月から大会に向けた練習を始めたが、コロナ禍で練習時間の確保ができなかった。平日の朝練や練習中の雑談を減らすなど工夫を重ねた。「時間が無かった分、一つ一つの練習を大切にしてきた」と北上さん。7月の県大会で25年ぶりの西関東大会出場を決めた。

 だが、県大会後もコロナの影響で臨時休校や部活動休止が続き、西関東大会も延期された。副部長の小野春陽さん(2年)は「演奏できない期間が続くほど曲のイメージが薄れ、不安が募った」と話す。家で楽譜を見たり、全国大会常連校の演奏を聴いたりしてイメージトレーニングを続けた。副部長の草皆舞さん(2年)は「やれることをやったと(演奏で)伝えたい」。北上さんは「やってきたことを出し切り、感動を届けたい」と語った。

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 コンクールは感染対策をしたうえで無観客で開催します。中学Aは23日、高校Aは24日に上越市の上越文化会館で開かれます。結果は西関東吹連公式ツイッター(@nksuiren)で発表します。

 各部門の演奏は有料でライブ配信をします(高Aは10月2日にも録画配信します)。ライブ配信の料金は、1日通し券で、各日1500円(税込み)。申し込みは専用サイト(http://t.asahi.com/nksuisogaku別ウインドウで開きますまたはQRコード)。問い合わせは朝日新聞社(csr-event@asahi.comメールする