現場で広がり始めるワクチン「証明書」 安心感?接種差別への不安も

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江戸川夏樹
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 新型コロナワクチン接種を示す「証明書」を国が検討する中、自治体の一部は独自の導入をめざし、町中には「接種済み」バッジも出回る。証明書が相次ぐ背景と課題を探った。

 「独自の『パス』で日常生活を取り戻す取り組みを全国に先駆けて進める」。山本一太知事は13日、「群馬県ワクチンパス(仮称)」の導入を発表した。

 LINEの県のアカウントに接種券番号、住所や生年月日を入れると、ワクチン接種を何回受けたか表示される。2回接種した県民がパスを提示すれば、県内の宿泊施設や飲食店で割引を受けられる仕組みだ。経済活動を促進し、コロナ禍で傷んだ地域経済の振興をはかる。緊急事態宣言が終われば、10月にも始める。県の担当者は「まずは経済を動かすことを考えた」と言う。

 沖縄県石垣市緊急事態宣言の終了を見すえ、証明書を準備中だ。専用サイトに接種券番号などを打ち込むと、接種回数が表示される。酒類提供やイベント入場の許可などに証明書を使うかは事業者に委ねる。市の担当者は未接種者への差別を防ぐ重要性に触れつつ「経済がほとんど回っていない状態。感染対策と経済活動のバランスを考える時期」と説明する。飲食店に限らず、介護施設の面会制限や火葬場で立ち会える人数制限の緩和にも活用する考えだ。

 国の証明書は現在、海外渡航者向けに限って接種済みを示す「ワクチンパスポート」がある。国内利用は想定されていない。接種した人には簡易な「接種済み証」が渡されている。国は来月以降、飲酒や大規模イベントなどの行動制限を緩める場合、これらと別に証明書の活用を検討しているが、詳細は決まっていない。

外食大手の「ワタミ」や家電量販の「ノジマ」 独自の動きも

 行政以外にも独自の接種済み…

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