最低保障年金めぐり総裁選で火花 タブー視される増税議論はどこへ

有料会員記事自民党総裁選2021自民

滝沢卓、斎藤徳彦
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 自民党総裁選の政策論争の焦点に年金分野が急浮上した。河野太郎行政改革相は、消費増税も視野に最低限の年金額を保障する案を主張。財源に保険料もあてている今の制度を大きく転換する内容で、ほかの3候補は反対する構え。消費税の引き上げなど多くの課題をはらむだけに、さらに議論を深める必要性がありそうだ。滝沢卓、斎藤徳彦)

 基礎年金は20歳から原則40年間、定額の保険料(2021年度の場合は月1万6610円)を払うと、原則65歳から定額を受給できる。21年度の場合、満額は月約6万5千円だ。ただし、保険料を払えなかったり、免除制度を受けたりすると、受け取れる年金額は減ってしまう。

 満額の水準も将来的には下がる。現在の高齢者が受け取る基礎年金の財源は、同じ時期の現役世代が納める保険料や税金だ。高齢者自身が若いころに積み立てたものを受け取る仕組みではない。少子高齢化で支え手が不足するなかでも保険料の上がり過ぎを防ぐため、物価の上昇分ほどには高齢者が受け取る年金が増えないようにする仕組み(マクロ経済スライド)があるからだ。

 国の試算の代表的ケースでは、モデル世帯が受け取る基礎年金額は19年度で現役世代の平均的な収入の36・4%だが、マクロ経済スライドによる調整が終了する46年度は26・5%まで下がる。さらに、成長率などの経済の状況が想定を下回れば、水準はさらに下がる。厚生労働省内でも、こうした課題を少しでも改善する方向で検討が進んでいる。

 年金制度に詳しい日本総研・…

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