高市氏、核禁条約「実効性ない」 参加しない考え示す 自民党総裁選

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楢崎貴司
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 自民党総裁選に立候補している高市早苗総務相は19日、報道各社のインタビューに応じた。日本が参加していない核兵器禁止条約について、条約には実効性がないとし、参加しない考えを示した。

 今年1月に発効された核兵器禁止条約は、あらゆる核兵器の開発や実験、使用などを禁じている。高市氏は「そういう世界の機運が高まってきていることは歓迎する」とする一方、「核保有国が入っていなければ、全然実効性ない」と述べた。締約国会議へのオブザーバー参加の有無についても明確にしなかった。

 安倍前政権が「2島返還」にかじを切り、決着をめざした北方領土問題については、「今でも対象は4島の帰属だと理解している。実態として交渉の範囲を少し狭めて、ちょっとずつやっていくという交渉の仕方はあり得る」と理解を示した。

 そのうえで、「固有の領土だから本来は取り返すべきものだが、自衛権を行使して奪還することはできない」とし、粘り強く外交交渉を続ける考えを示した。

 北朝鮮による拉致問題の解決に向けたアプローチについては、「あらゆるチャンスを逃さずに、金正恩総書記と面談を行うことが第一歩だ」と語った。

 総裁を争う河野太郎氏が唱える「核燃料サイクル政策」の見直しについては、「安全性が確認された原子力発電所を再稼働するのであれば核燃料サイクルをやめたら大変なことになる。継続せざるを得ない」と立場の違いを鮮明にした。停止中の原発についても「原子力規制委員会の厳しい基準をクリアした上で再稼働したらいい」とした。

 コロナ禍での病床確保をめぐっては、「コロナ患者の治療を行う医療機関や病床数が足りない問題がある。緊急時にどうしても必要だという時に全く協力が得られないと困る」と強調。次期通常国会で、緊急時に国や地方自治体が病床確保を命令できるようにする法整備をめざす考えを示した。

 菅政権で検討が進む子ども関連の政策に一元的に取り組む「こども庁」について「一体的な権限を持ち、予算措置や新たな法律の提出もできる組織は必要だ」としながらも、「しっかりと議論しなくてはいけない」として、通常国会への法案提出は「かなり難しい」と語った。

 少子化問題への対応では、男性が家事を担う時間が増えるほど第2子の出生数が増加するとして、「育児休業法のなかで、男性の育児休業の取得を義務付けていくのも一つだ」と語った。総裁選の公約として掲げるベビーシッターなど家事支援職を国家資格にし、利用料の一部を税額控除することも改めて主張した。

 首相になった場合の説明責任の果たし方については、「(首相のスケジュールは)相当分刻みで、限られた時間の中で会見をする場合に、質問が出尽くすまで時間無制限でやっている国はない」と主張。そのうえで記者らからの質問に対して「誠実に答える、説明することは一生懸命やりたい」と語った。(楢崎貴司)

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