プーチン政権与党、下院選で過半数確実の情勢か 現有議席維持が焦点

モスクワ=石橋亮介
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 ロシア下院選(定数450)が19日に終了し、20日未明の中間発表によると、プーチン政権の与党「統一ロシア」が野党を引き離して首位に立った。過半数を占めるのは確実とみられ、単独で憲法改正決議が可能な3分の2以上の現有議席を維持できるかどうかが焦点となる。

 下院選の投票は17日に始まり、新型コロナウイルス感染防止対策の名目で3日間にわたり実施された。

 20日午前1時(日本時間同7時)時点の中央選挙管理委員会の中間発表(開票率21・15%)によると、統一ロシア比例区での得票率は43・39%。小選挙区でも、全国225選挙区のうち177選挙区で統一ロシアの候補がトップで、実質的な準与党として政権を支える「体制内野党」の共産党など3党と議席をほぼ独占する体制は維持しそうな情勢だ。

 ただ、統一ロシア比例区での得票率は5年前の前回選挙の54・2%を下回っており、現在の334議席には届かない見通しだ。一方で、年金政策などで政権批判も辞さない共産党は前回よりも約9ポイント多い22・82%まで伸びており、大量の反政権票が流れたとみられる。

 政権は2024年の次期大統領選に向けた政権基盤の安定化を目指し、反政権デモや独立系メディアに対する厳しい締め付けを続けている。だが、実質賃金の低下や言論弾圧などによる政権への不信感はむしろ高まっており、下院選で与党が勝利しても、政治改革を求める国民の声は今後も強まる可能性がある。(モスクワ=石橋亮介)