ボクシング6階級元王者のパッキャオ氏、フィリピン大統領選出馬へ

ハノイ=宋光祐
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 プロボクシング世界6階級の元王者でフィリピンの国民的英雄のマニー・パッキャオ上院議員(42)が19日、来年5月の大統領選に出馬すると表明した。所属する与党PDPラバンで、ドゥテルテ大統領と対立する派閥からの候補者指名を受け入れた。

 パッキャオ氏は19日に開かれた派閥の会合で、「私はリングの中でも外でも常にファイターであり続ける。指導者として挑戦する準備はできている」と訴えた。当初はドゥテルテ氏の後継候補の一人と目されていたが、最近ではドゥテルテ政権の汚職や不正を繰り返し批判していた。この日の出馬表明でも、「国のお金を盗み続けている政府の関係者は、間もなく刑務所に入ることになるだろう」と発言した。

 与党PDPラバンでは、主流派の派閥が8日、憲法で大統領の再選が禁じられているために副大統領選に出馬するドゥテルテ氏を公認候補に指名。ペアを組む大統領候補にはドゥテルテ氏の側近のボン・ゴー上院議員を選んでいた。パッキャオ氏が大統領選への出馬を決めたことで、与党の分裂は決定的になっている。(ハノイ=宋光祐)

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