男性中心の自民は変わるか 総裁選の半数が女性「ようやく舞台に」

有料会員記事自民党総裁選2021自民

中田絢子、江戸川夏樹、根岸拓朗 吉川真布、横山翼
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 自民党総裁選では初めて複数の女性議員が立候補した。候補者からは、選択的夫婦別姓の実現や閣僚の半分を女性にすることなど、かつての自民党にはあまり聞かれなかった男女の格差を解消するための政策が打ち出されている。果たして自民党は変わったのか。遅れた政治におけるジェンダーギャップ(男女格差)解消への道筋は、今なお見えていないのが現状だ。

 20日に自民党本部であった党青年局・女性局主催の討論会では、女性の政治参画について質疑された。

 2人の女性候補が実体験をもとに語った。高市早苗総務相は「つらかったのは、性的な嫌な内容を書いた怪文書などの攻撃だった」と述べた。選挙活動中に有権者から身体に触られるなど、性的な嫌がらせ行為をうけることが問題になる中、ネット上での攻撃などに対し、「法的措置も含めた対策を強化し、女性の候補を支援したい」と訴えた。

 1児の母でもある野田聖子幹事長代行は「朝8時の(党の)部会なんて、子どもの送り出しで不可能」と主張し、党の会議や国会の採決でオンラインを活用することを提案した。

 河野太郎行政改革相は「地方議会で産休、育休の制度がなく、産後3日目に議会に行かなければいけなかった例がある」と述べ、地方議会での制度整備を後押しする考えを示した。安倍政権で外相を務めた岸田文雄政調会長は、日豪の外務・防衛閣僚会合(2+2)に出席した際、岸田氏以外が女性だったエピソードを紹介し、「近いうちに全部女性になる時代が来る」と話した。学童保育の充実などで子育てと政治活動の両立を支援する考えを示した。

 過去の総裁選で、女性議員が立候補したのは、2008年の小池百合子東京都知事だけだ。今回、候補者の男女比は同じになった。

 高市氏は、8日の立候補会見で「政治活動を始めた30年近く前、『女が国会に行って何ができるのか』と言われた」と振り返り、「女性が国政で働くことへの理解は30年前と変わっている」と「変化」を強調した。同党の若手議員の一人、鈴木貴子氏は「(女性の立候補を)否定する理由は一切ない。物事を決定する場は、多様な声の中で議論される方が実りが多い」と歓迎した。

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 しかし、党内をみると、いまだ男性中心の意識や制度が根強く残っている。

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