当選、民主派0人vs.親中派1447人 香港「愛国統治」初の選挙

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広州=奥寺淳
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 香港で19日に行われた政府トップの行政長官らを選ぶ権限のある選挙委員(定数1500人、欠員52)のうち364枠の選挙について、選挙管理委員会は20日、当選者を発表した。立候補段階から民主派候補を徹底的に排除した選挙の結果、民主派はゼロ、中間派1、残る1447はすべて親中派となった。

 今回は、中国政府の「愛国者による香港統治」の方針のもと、実質的に民主派を排除する新しい制度のもとで開かれた初の選挙。林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は19日、「選挙の意義は大きく、愛国者が香港を統治するとの政治体制を象徴している」との声明を発表した。林鄭氏は選挙前日、中国政府で香港を統括する韓正副首相と会談し、「愛国者統治」を貫くよう指示を受けていた。

 選管によると、業界団体の有…

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    倉田明子
    (東京外国語大学総合国際学研究院准教授)
    2021年9月20日23時3分 投稿
    【視点】

    ここで言う「愛国」とは、つまるところ「中国共産党政権を愛すること」に他なりません。それ以外の選択肢を最初から排除した上での「圧勝」でした。 中国共産党の出先機関である中連弁(中央人民政府駐香港特別行政区連絡弁公室)も今朝声明を発表し、今回

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