ポツンと残る古いビル、撤去へ 名鉄豊田市駅前の整備計画に見通し

中川史
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 愛知県豊田市の名鉄豊田市駅前に広がる交流施設「とよしば」に隣接して、ポツンと残る古い民間のビルがある。その撤去や土地の明け渡しなどの交渉が所有者らと市の間で進展し、バスターミナルやタクシー乗り場などを含む駅前広場(約7400平方メートル)の整備計画が進む見通しが出てきた。

 とよしばは、まちなかのにぎわい創出などを目的に市が設けた交流施設「駅東口まちなか広場」(約1140平方メートル)の愛称で、「toyota creative base area」の頭文字。芝生広場(約560平方メートル)には、豊田スタジアムのピッチと同じ天然芝が敷いてある。ラグビーワールドカップ開催に合わせて2019年9月にオープンして以来、イベントなどで市民に親しまれてきた。

 ビルは築50年以上とみられる4階建て1棟(敷地面積約100平方メートル)。とよしばの一角でラジオの中継スタジオ、ギャラリー、多目的スペース、飲食店などが入る拠点施設(150平方メートル)と、20年に撤去されたパチンコ店跡地に市が整備した人工芝広場の間に、挟まれるように残っている。

 市は昨年、明け渡しを求めて県収用委員会に申し立て、土地収用裁決を求めてきたが、和解の成立にめどが付いたとして開会中の市議会定例会に、土地と移転に伴う保証金約1億2千万円を盛り込んだ補正予算案を提出している。

 市は将来の整備計画を念頭に、とよしばを実証実験として3年半余の暫定利用と位置づけている。(中川史)