注文「2千万円で在庫全部」も コロナで出回る希少な酒

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佐藤英彬、田幸香純
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 新型コロナ禍に伴う緊急事態宣言などを受け、対象地域の飲食店は、長期にわたり酒の提供休止を余儀なくされた。その傍らで、苦境に陥った飲食店や酒蔵が抱えた酒を、新たな流通の仕組みで消費者に届けようとする動きも活発になっている。

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ファイブニーズ錦糸町本店。もともとは買い取り専門店だったが、改装して一般客への販売も始めた=2021年9月10日午後2時57分、東京都墨田区、佐藤英彬撮影

 飲食店で提供されるはずだったお酒は、一体どこにいったのか。行き先の一つが、買い取り販売業者だ。

 業界大手のファイブニーズ(東京)は今年、飲食店や酒屋から持ち込まれる酒が増えた。4月には、商売が細って閉店を決めた都内の酒屋から、ウイスキーやブランデーなど約6500本を1千万円ほどで買い取ったことも。廃業を決めたホテルなど、宿泊施設からの問い合わせもある。

 2011年設立で、北海道から九州まで全国で十数店の買い取り専門店を展開。もともとは、一般客から未開封の酒を買い取り、飲食店などに販売するスタイルだった。いま、その流れはコロナで逆回転している。飲食店や酒屋からの買い取りが増えただけでなく、外で飲めないかわりに「巣ごもり」の自宅で楽しもうと、凝った酒を求める個人客も増えているからだ。

 担当部長の三浦真言(まこと)さん(33)は「飲食店などからの買い取りで、それまであまり流通しなかった希少なお酒も仕入れられるようになった」と話す。そうした動きに目を付けた海外の顧客から、在庫全てを約2千万円で買い上げる注文が入ったことも。さらに一般向けの販売を強化しようと、東京・錦糸町の本店と横浜店を改装して、買い取りだけでなく店頭販売もできるようにした。9月には東京・六本木に新店舗をオープンし、ネット販売も強化している。

持ち込んだ自宅のヘネシー、買い取り価格は…

 9月上旬に錦糸町本店を訪れ…

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