バムとケロ、真面目にばかばかしく楽しい暮らし 新作も構想中

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聞き手・松本紗知
写真・図版
「バムとケロのにちようび」(島田ゆか作・絵、文渓堂)
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 穏やかな犬のバムと、「やりたいことは何でもやってみる」カエルのケロ。2人の楽しい暮らしを描いた「バムとケロ」シリーズは、魅力的なキャラクターたちや、読む度に発見のある細やかな描写で、子どもから大人まで人気の絵本です。作者の島田ゆかさんに、シリーズ誕生のきっかけや、気になる新作についても聞きました。

「バムとケロのにちようび」(文渓堂、1994年、累計98万部)

 こんな雨の日曜日は、サッカーも砂遊びもできない。のんびりおうちで本を読もうと、バムは部屋をきれいに片付けますが、そこに泥だらけのケロちゃんが帰ってきて……。「バムとケロのおかいもの」など、シリーズは現在計5作。

 長靴の中がぐちょぐちょになるまで水たまりで遊んだり、あり得ないほど山盛りのドーナツを作ったり。子どものころ実際に自分がやったこと、やりたかったけれど怒られそうでできなかったことをバムとケロにやらせてみたい。そう思ってこの絵本を書きました。

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しまだ・ゆか 1963年生まれ。東京デザイン専門学校グラフィックデザイン科卒業後、食品のパッケージデザイン、書店アルバイトなどを経て絵本作家に。その他の作品に、かばんうりのガラゴシリーズ、「ぶーちゃんとおにいちゃん」など。2001年からカナダのオンタリオ州在住。写真はかくたみほ氏撮影

 最初は犬だけが主役で、犬の兄弟の絵本「ぶーちゃんとおにいちゃん」(白泉社、2004年)のぶーちゃんのような、もっとクシャッとしたシワの多い犬を描いていたのですが、「可愛くない」とあまり評判が良くなくて。それで少しアレンジを加えて、ブルテリアをモデルにした、今のバムが生まれました。

 ケロは、バムより前に考えたカエルのキャラクターです。書店で働いていたとき、お店に来ていた女の子が、カエルのぬいぐるみを足の方を上にして大事そうに抱えていたのがとても印象的で、それがきっかけでカエルの絵を描き始めました。

写真・図版
「バムとケロのにちようび」(島田ゆか作・絵、文渓堂)から。どろんこのケロちゃんが帰ってくる場面

 バムとケロは犬とカエルなので血縁関係はありませんが、家族のような気の置けない友だちです。上下の関係ではなく対等で、無条件に互いを許し合える。そういう関係を描きたかった。

 バムはとても穏やかで、ケロが何をしても怒らない。ケロはやりたいことを何でもやってみる。というか、あまり我慢をしない子ですね。

お世話されているように見えるケロも…

 2人は大人でも子どもでもない。バムの方がケロの面倒をみている保護者のように見えますが、バムはただ、家事や世話をするのが好きなんですね。だから子どものように、ケロと一緒にたくさんおやつを食べたり、遊んだり居眠りもしてしまう。

 それに、お世話されているよ…

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