不可解な行動、見えない動機 佐賀の女性殺害、容疑の大学生に謎多く

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大村久、榎本瑞希 光墨祥吾
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 佐賀県鳥栖市で起きた女性殺害事件で、容疑者が14日に逮捕されてから1週間が過ぎた。逮捕された大学生は被害者との接点が見当たらず、行動や供述には不可解な点も多い。佐賀県警は動機の解明を進めている。

 事件は10日午後1時過ぎに起きた。長崎大4年生の山口鴻志(こうし)容疑者(25)は、佐賀県鳥栖市酒井東町の民家敷地内で、除草作業をしていた大塚千種さん(79)を鈍器で複数回殴って殺害したとして、殺人容疑で逮捕された。

 佐賀県警によると、大塚さんは前頭部と後頭部付近に傷があり、司法解剖の結果、後頭部の傷が致命傷とみられている。山口容疑者が持っていたハンマーの付着物から検出されたDNA型が大塚さんのものと一致し、県警はこのハンマーを凶器と特定。誰かと争ったような形跡はなく、県警は大塚さんが突然襲われた可能性があるとみている。

 一方、捜査関係者によると、現場のブロック塀の上部角には血痕が残っており、前頭部の傷は襲われた際にブロックに額をぶつけてできた可能性がある。

タクシーで長距離移動、謎だらけの行動

 これまでに分かった容疑者の行動は謎が多い。

 山口容疑者が住んでいた長崎市の自宅マンションでは、事件前日の9日夜にぼやが起き、室内のベッドなどが焼けた。部屋は施錠されており、長崎県警現住建造物等放火の疑いで調べているが、山口容疑者はこの日のうちに自宅を離れ、福岡市内で宿泊していた。

 翌10日には、福岡市からタクシーで鳥栖市へ移動した。山口容疑者は大塚さんと面識はなく、「殺せるなら誰でもよかった」との趣旨の供述をしているが、高額な料金を払ってまで南へ約30キロの鳥栖市をめざし、市街地で降車後さらに3キロ離れた現場へ向かったとみられ、その理由もわかっていない。

 事件後、福岡市に戻り、13日正午ごろ大分市の大分中央署に自首したが、なぜ大分だったのかも不明だ。

 佐賀、長崎の両県警は山口容疑者宅を家宅捜索し、押収物を分析するなどして動機の解明を進めている。(大村久、榎本瑞希)

「まじめで勉強熱心」容疑者知る人たち驚き

 殺人容疑で逮捕された山口鴻志容疑者(25)について、同級生らは「事件と結びつかない」と一様に驚きの声を上げる。

 知人らによると、山口容疑者…

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