大西洋のカナリア諸島で半世紀ぶり噴火 溶岩で住宅100軒に被害

パリ=疋田多揚
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 大西洋にあるスペイン領カナリア諸島のラパルマ島で19日、クンブレビエハ火山が噴火した。現地からの報道などによると、20日にも新たに火口が開き、溶岩が畑や道路、木々をのみ込むように住宅地に達した。約100軒が燃えたりのみ込まれたりした。犠牲者は出ていないという。

 AFP通信などによると、島民8万5千人のうち6千人が避難を余儀なくされた。噴火は現地時間午後3時ごろ。1971年以来、ほぼ半世紀ぶりという。スペインサンチェス首相は19日、国連総会のためニューヨークへ向かう予定を変更して現地入りした。

 噴煙は高さ数百メートルまで上がったが、航空便に大きな混乱は出ていない。噴火は2カ月前後続くとみられている。

 フランスの火山学者は地元メディアに、「この火山は数千年間活動を続けている。半世紀ぶりという間隔は人間からすれば長いかもしれないが、火山からすれば一眠りしただけのこと」と指摘。「世界の陸地では毎年50ほどの火山が噴火している。人類にとっては大惨事だが、地球にとっては正常であることの証しで、心臓が鼓動しているようなものだ」と話している。(パリ=疋田多揚)