「サラリーマン消えた」 歌舞伎町、ミナミ…地価低迷続く繁華街

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高木真也、井東礁 松本真弥、根本晃
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 21日に公表された基準地価は、コロナ禍による飲食店の休業や訪日客減の影響が長引き、東京や大阪の繁華街などで経済活動の停滞が続く現状を浮き彫りにした。一方、名古屋や福岡の中心市街地では再開発で地価に追い風が吹き、勢いに差が出た。

 東京・歌舞伎町のランドマーク、新宿コマ劇場の跡地で2015年春に開業した新宿東宝ビルの前は、平日の午後6時を過ぎても人通りはまばらだ。チェーン店の居酒屋は休業の貼り紙が目立つ。そばに立つ11階建てテナントビルも入居する店は半分だけだ。このビルの基準地価は1平方メートルあたり697万円で、前年より10・1%下落。東京の商業地で最も落ち込んだ。

 通りを挟んだ向かいにあるクラフトビール店の店長を務める深谷茶来羅(ちゃくら)さん(38)は「お金を落としてくれるサラリーマンが消えて、街にいるのはナンパをしている若者ばかりだ」と話す。緊急事態宣言の間はホットドッグやクラフトビールのテイクアウト販売でつなぐが、店の客は「1日一組いるかどうか」。

 東京は昨年から飲食店の営業時間短縮や酒類の提供自粛要請が続いている。地元の不動産鑑定士の中原幸夫さんは「賃料が高い地域なので、大資本の店以外は時短要請への協力金だけでは店舗を維持できない。郊外より維持費のかかる都心部の方がテナントの空きが多い」と話す。

 コロナ前、多くのインバウンド訪日客)でにぎわった大阪・ミナミの道頓堀も平日の昼間に商店街を歩くと、あちこちでシャッターが閉まり、臨時休業やテナント募集を知らせる貼り紙が目立つ。たこ焼き屋の店主(39)は「昔のにぎわいは、忘れた」と肩を落とす。酒類の提供禁止や時短要請も響き、客足はコロナ前の1割以下という。

 グリコの看板で知られる戎橋…

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