三菱UFJ、傘下の米地銀ユニオンバンク売却 8800億円
小出大貴
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は21日、傘下の米地銀MUFGユニオンバンクの個人向けと中小企業向け部門を、米地銀大手USバンコープに約8800億円で売却すると発表した。ユニオンバンクはMUFGの米国事業の中核をなすが、金融のデジタル化が進む中、実店舗の運営コストが重荷になっていた。売却を機に利益率の高い事業への選択と集中を進める。
大企業向け部門や投資銀行業務は、三菱UFJ銀行の米国支店や関連会社へ移す。売却額のうち、約2750億円分はバンコープの約2・9%分の株式として引き受ける。同行との関係性を保ち、業務提携を今後話し合う。株式は来年6月までの売却完了をめざす。
売却されずにMUFGに入るユニオンバンクの剰余金などと合わせ、MUFGはこの売却で約1兆9千億円を手にする。売却で得た資金は、デジタル化などの戦略投資や株主への還元に充てる方針だ。
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