住宅地、商業地ともに2年ぶり上昇 愛知の基準地価

小林圭
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 21日に公表された基準地価で、愛知県内は住宅地と商業地ともに2年ぶりに上昇した。県内の平均変動率は、住宅地が0・2%の上昇(昨年は0・7%の下落)、商業地は1・0%の上昇(同1・1%の下落)だった。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、住宅地、商業地ともに下落したが、今年は上昇に転じた。

 基準地価は土地取引価格の目安になるもので、7月1日時点の1平方メートル(林地は10アール)あたりの標準価格。県内全54市町村903地点を調査した。県内の平均変動率は、住宅地で全国6位(昨年15位)、商業地は3位(同26位)だった。

 市町村別では、住宅地の上昇率1位は刈谷市2・8%、2位は安城市2・0%だった。上昇したのは20市町(昨年は1市)あった。刈谷市は周辺に大手企業の本社や工場が立地していることから、関係者の住宅購入意欲が高いという。

 住宅地の上昇率の上位地点は、1位が名古屋市中区錦1丁目、2位が中区丸の内1丁目、3位が刈谷市大手町5丁目だった。

 商業地は市町村別で8市(昨年は2市)が上昇した。1位が名古屋市で3・2%、2位が大府市1・6%、3位が刈谷市0・9%。調査を担当した不動産鑑定士の小森洋志氏は「世界的な低金利の影響で、外国資本を中心に活発な投資があった。投資家の目で見ると日本の不動産はまだまだ安い」と話す。

 地点別では、中区錦2丁目をはじめ、変動率の上位5地点のうち4地点が中区内だった。再開発の進展で投資が活発になっているという。

 一方で、市町村別の変動率の下落は住宅地、商業地ともに南知多町、美浜町、新城市の順に高かった。過疎化や高齢化が進んでいるのが要因という。

 工業地では飛島村東浜2丁目が上昇率14・0%で、全国4番目だった。名古屋第2環状自動車道が全線開通したことで利便性が高まったため。コロナ禍で通信販売市場が拡大したことにより、物流施設に適した高速道路に近い土地が投資の対象になっているという。(小林圭)