秋の交通安全運動始まる 子どもら歩行者の安全重点

仁村秀一、山田暢史
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 子どもが巻き込まれる事故が後を絶たない。埼玉県内では今年、8月末までに登下校中の事故で負傷した小学生は昨年比11人増の34人。千葉県八街市では6月、小学生の列に飲酒運転のトラックが突っ込み5人が死傷した。秋の全国交通安全運動では子どもを始めとする歩行者の安全確保が重点項目の一つ。運動初日の21日、県内各地の通学路で一斉取り締まりが行われた。(仁村秀一、山田暢史)

 21日朝、大宮東小学校(さいたま市大宮区堀の内町3丁目)の通学路では、児童らがガードレールのない道路脇を一列になって登校していた。信号や横断歩道のない交差点では、反射材のついたベストを着た保護者が旗を掲げ、児童の横断を誘導していた。保護者の女性は「下校の時間帯はスピードを出して走る車もあって、危ないと思う時もある」と話す。

 この道は「スクールゾーン」に指定され、平日の午前7時半~午前8時半、許可を受けていない車の通行が規制されている。

 毎朝、保護者らが通行止めの看板を設置しているが、通学時間のピークを過ぎた午前8時に看板が撤去されると、規制を示す標識は設置されているにもかかわらず車が相次いで進入し、この日も次々と警察官の取り締まりを受けていた。大宮署の鳥生(とりゅう)友和交通課長は「通学時間帯は児童がどういう動きをするかわからないという意識をもって運転してほしい」と呼びかけた。

鴻巣署

 通学路の危険な場所を子どもや保護者らに知ってもらおうと、鴻巣署は管内の鴻巣、北本両市の小学校26校の半径1キロで2016~20年の登下校時間帯に人身事故が発生した場所を示した地図でポスターを作り、署のホームページで公開。21日には鴻巣中央小学校(鴻巣市中央)昇降口にポスターを掲示し、山本悟志交通課長が下校前の児童に交通事故に遭わないための歩行者の注意点などを説明した。

通学路整備計画 県が策定前倒し

 県警によると、今年8月末までに登下校中の交通事故でけがをした小学生34人のうち、5人が重傷だった。交通事故から子どもを守ろうと、県内では通学路の安全点検が進んでいる。

 県道路環境課によると、県は通学路の整備計画を2002年度から作成しており、ほぼ5年ごとに計画策定のための安全総点検を行っている。今年は点検の実施年にあたり、学校関係者らが4月から、さいたま市を除く県内約2800の小中学校や高校、保育園などの通学・通園路を点検した。

 本来は点検の結果を元に11月に計画を策定し、翌年の4月から整備を行う予定だったが、八街市での事故を受け、県は整備計画の策定時期などを前倒しし、10月下旬に計画を決める予定に変更した。歩道がない道路や狭い道路などで対策が必要な危険な場所が確認された場合は、ポールの設置や歩道の拡幅などを早急に行うという。

 さいたま市は小中学校などの通学路を教員らが毎年確認。市によると、安全に通学できない道だと判断した場合には通学路の変更などをしているという。