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自宅療養者を過大計上した埼玉県 問題の検証しないまま調査終了

会員記事新型コロナウイルス

贄川俊 岡本進
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 埼玉県新型コロナウイルスに感染した自宅療養者の数を過大計上していた問題で、県は21日、遅くとも8月7日から起きていたと発表した。過大分は既に発表している6625人で変更はないとした。問題を受けて県は、過大計上の原因が、自宅療養者の健康観察を委託した会社の人員不足などによるもので明らかであることや一部のデータがないことなどを理由に、これ以上調査をしないとしている。

 県によると、過大計上は会社が自宅療養を終えた人の数を保健所に報告していなかったことや、保健所が療養終了の報告を県に伝えていなかったことから起きた。想定を超える感染者が出たことや委託会社が予定していた看護師らを用意できなかったことで業務が滞り、過大計上が起きたと説明している。

 ただ、県は会社から保健所への報告が正確にいつから滞っていたかは把握していないという。また県は、会社側の人員が不足していたことから起きたのが明らかとして、詳しい調査はしないとしている。

 大野元裕知事も17日の会見で、一連の県の対応について「監督責任が甘いところがあった」と言う一方、当時の状況を検証する予定はないとした。

 過大となっていたのは、「自宅療養者」と入院やホテル療養を予定している人「入院予定・宿泊療養等調整中」の感染者で、8月23日時点で本来は自宅療養終了と判断されていたはずなのに、県の発表値に反映されていなかったもの。同7日に106人になった後で徐々に増え始め、18日には1千人を突破。その後は、「支援センターから保健所へまったく報告が来なかった」(県の担当者)といい、23日に6625人まで積み上がった。

 一方で、8月22日までに見直して過大計上が解消されたものは含まれていないため、7日以前に過大計上が起きていた可能性もある。そのため、▽はじめに業務が滞ったのは支援センターの報告なのか、保健所なのか▽7日以前や途中段階での過大計上は何人だったのかについては正確な部分はわかっていない。

 自宅療養者への健康観察について、県は今月17日に当初委託した業者との契約を10月いっぱいで終え、新規の2社に委託先を切り替えると発表。新体制では最大約1万8千人に対応できるとしている。贄川俊

記者の視点 説明は「業務が逼迫」のみ、不明朗な幕引き

 埼玉県が、新型コロナの自宅療養者数が過大計上されていた期間を発表した。実態把握のためには重要なデータだ。一方で、県が委託した業者の健康観察が行き届かず、自宅療養者が亡くなったことの「検証」は外部に示されないまま、県は幕引きしようとしている。

 大野元裕知事が検証に否定的…

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