日本との往来再開に意欲 中国・吉林省トップ、スキー場もアピール

長春=林望
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 垂秀夫・駐中国大使は21日、中国東北部吉林省を訪れ、同省トップの景俊海・省共産党委員会書記と会談した。コロナ禍で両国間の観光や経済交流に影響が出るなか、景氏は「コロナ後」を見すえ、日本との往来の再開と強化に意欲を示した。

 省都・長春では23日に北東アジア博覧会が開幕する。日中韓、ロシア、北朝鮮モンゴル地方自治体や企業が参加する2年に一度の大型イベントで、景氏は「博覧会のプラットホームを利用して、未来に向けてより多くの協力プロジェクトを構築したい」と、日本との経済交流を再び活性化させたいとの意欲を表明した。

 来年に迫る北京冬季五輪もあり、中国ではスキーなどの冬季スポーツの愛好者も増えている。景氏は「新型コロナで海外に行けなくなったため、吉林のスキー場に来る人が増えてきた」と紹介し、スキー場の雪質やサービスをアピール。発展する冬季レジャーを地域の経済振興につなげていきたいとの考えを披露した。

 垂氏は「吉林省では自動車関連を中心に約100社の日本関係の企業が活躍しているが、吉林の潜在的な発展の可能性からすればまったく少ない」と指摘。吉林省側に日本へのアピールを強めるよう促し、コロナ禍で止まっている長春と日本との直行便の再開など投資環境の向上に向けた吉林省側の努力と働きかけを求めた。(長春=林望)

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