「国外へ石炭火力発電を新設せず」 習近平氏、国連総会で表明

北京=冨名腰隆
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 中国の習近平(シーチンピン)国家主席は21日午後(日本時間22日未明)の国連総会の一般討論でビデオ演説し、気候変動対策の一環として「国外への石炭火力発電の新規建設は行わない」と語った。8月末に訪中した米バイデン政権のジョン・ケリー気候変動問題担当大統領特使の要望に応えた形で、米中関係改善をにらんだ動きと言えそうだ。

 習氏は昨年の国連総会で公表した「2030年までに温室効果ガスの実質的排出量を減少に転じさせ、60年までにゼロにする」との目標に改めて触れ、「厳しい努力が必要だが、我々は全力を尽くす」と表明。そのうえで、発展途上国のエネルギーの低炭素化を支援していく方針を示した。

 新型コロナウイルスについては、ワクチン普及に貢献する姿勢を強調しつつ「科学的な起源調査を支持し、政治的にもてあそぶことに反対する」とした。また、米国の対アフガニスタン政策の失敗を念頭に「民主主義はどこかの国の専売特許ではなく、各国の人々の権利だ。最近の国際情勢は、外部の軍事的干渉と民主的改造が害を及ぼすことを証明した」と指摘した。(北京=冨名腰隆