「この街の通信を守る」決意新たに 超高層ビルの鉄柵に命綱結びつけ

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山本知弘
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測定器をチェックするNTTドコモの三森康介さん=東京都渋谷区、菊池康全撮影
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凄腕しごとにん

NTTドコモ ネットワーク本部 アクセス技術 無線アクセス運営担当 三森康介さん

 屋上の端の鉄柵に命綱を結びつける。空に突き出た円筒状のアンテナにそろりとにじり寄る。スマートフォン型の測定器から目線を動かすと、飛び込んで来るのはパノラマで広がる東京の街並みだ。「この街の通信を守る」。決意を新たにする瞬間だ。

 東京・代々木駅の間近にそびえる高さ240メートルのNTTドコモ代々木ビル。てっぺんに近い47階の屋上にある携帯電話の基地局設備は、仕事を象徴する場所の一つだ。首都直下地震などの際に、被災した基地局に代わって半径7キロ圏の通信を守る「大ゾーン基地局」。この7年あまり、多い年は10回ほど、27階から続く約500段の階段を点検や訓練のたびに上り下りしてきた。

 「災害時に、お客さんは通信手段の確保が何より重要になる。全力であたりたいし、この分野では誰にも負けたくない」

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NTTドコモ代々木ビルの上半分は空洞。大ゾーン基地局までは約500段の階段を上り下りする=東京都渋谷区、菊池康全撮影

 自任するのは「災害対応のプロ」だ。日ごろは都内6カ所の大ゾーン基地局をはじめ、関東甲信越の9都県で1万局以上ある基地局の点検・故障対応を5人の同僚と管理し、万一のときの復旧計画や優先順位付け、機器導入などを検討する。地震や豪雨で通信に影響が出れば、現場の支援にも駆けつける。房総半島を中心に大きな被害が出た2019年夏の台風災害では、失われた1200以上の基地局機能を復旧させるため直後から現地に入り、衛星機器を載せた車両を使った作業の指揮を執った。

回り道して身につけた技

 「現場救済まで任せられるの…

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