究極の言語化 ブラインドサッカーから学んだ(中西哲生コラム)

会員記事

[PR]

 東京パラリンピックでは、5人制サッカー(ブラインドサッカー)に初出場した日本代表も注目されました。僕は日本のグループリーグ3試合と準決勝、決勝をテレビで解説させていただきました。以前、日本代表の臨時コーチをさせていただいたことがきっかけでした。

 ブラサカ日本代表監督の高田敏志さんとは10年ほど親交があります。出会いは、元なでしこジャパン永里優季選手のパーソナルコーチとしてトレーニングをしていた時のこと。シュート練習でGKが必要となり、永里選手が声をかけて一緒に来てくださったのが、GK出身の高田さんでした。その後、久保建英選手の個人トレーニングをする際も、GK役で何度も来ていただいていました。

 そんな経緯もあり、決まりやすいシュートのフォームなど、僕が考えたトレーニング方法「中西メソッド」に高田さんは触れてくださり、ブラサカ日本代表のトレーニングに呼んでいただいたのです。

 ブラサカの指導は異次元の難しさでした。見えない選手たちに、どう教えればいいのか。

 目が見える選手に対しては、僕が具体的に手本を見せられれば、伝わる感覚はありました。だからこそ、キックやドリブル、トラップなどの手本を示せるよう、自分自身の技術も磨いてきました。

 しかしブラサカは、動作で手本を示しても選手に見てもらうことはできません。どうやって言葉だけで伝えるのか。そこにフォーカスした結果、自分がサッカーのプレーを言語化するうえで、大きなヒントをもらいました。それまでもプレーの言語化、論理化に努めることで、選手が意図するプレーの再現性を高められることをテーマにやってきてはいたのですが、ブラサカの選手たちに教えることで、より深い階層の「超言語化」ともいえるものが磨かれた感覚があります。

 象徴的な例が、シュートが決…

この記事は会員記事です。残り1065文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。

【10/25まで】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら