宴のあとの黒田日銀 新政権発足が迫り、おぼつかない足もと

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編集委員・原真人
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 日本銀行は22日午前、定例の金融政策決定会合(年8回開催、メンバーは総裁以下9人)を開き、現在おこなっている大規模な金融緩和を続けていくことを決めた。黒田東彦総裁の体制になってから8年半。緩和策のメニューは多少変われど、大規模緩和をやめないというのは一貫した方針だ。ただし最近は打つ手も乏しく、決定会合も緩和継続を粛々と決めるだけの「儀式」となっている。

 一方、今回の会合は外部環境が大きく変わりつつあるなかで開かれた。現在進行中の自民党総裁選、近くおこなわれる総選挙では、安倍政権、菅政権のもとで当たり前のように続けられてきた「アベノミクス=異次元緩和」の見直しを迫られる可能性が出てきたのだ。

 自民党総裁候補のうち、河野太郎行政改革相は自民党の行革推進本部長の時代に、異次元緩和のリスクを指摘する提言をまとめたことがある。また、野田聖子幹事長代行は自民党内で一時設けられた反アベノミクス勉強会の主要メンバーだった。

 この2人がもし総裁選で勝利して首相になっても株安、長期金利高につながる異次元緩和の大転換をすぐに求める可能性は小さいだろうが、それでも政府と日銀との政策協調のありようは安倍・菅政権のときとはかなり違ってくるはずだ。

 河野氏支援に回った石破茂・元幹事長もアベノミクスを厳しく批判してきた政治家の一人である。河野氏が勝利し、石破氏に重要な関係ポストが与えられる場合、日銀にとって政策修正圧力はより高まってくる可能性がある。

 野党第1党の立憲民主党も21日、アベノミクスの検証結果を発表し、「出口戦略」のない異次元緩和を批判した。総選挙では野党からも政策修正を求める声が高まってくるとみられ、この点も日銀にとってはプレッシャーとなっている。

 加えて、金融政策の今後を左…

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