国連で米、温暖化対策の支援倍増を明言 それでも「足りない」試算も

ワシントン=合田禄
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 バイデン米大統領は21日、国連総会での演説で、途上国温暖化対策を支援する資金を2024年までに倍増させると明らかにした。今年4月に自ら主催した気候変動サミットでは年間約57億ドル(約6300億円)への倍増を明言していたが、今回さらに年間約114億ドル(約1兆2500億円)まで増やすため、議会と取り組んでいくという。

 途上国に対する温暖化対策の支援をめぐっては、先進国の間で「20年に官民あわせて年間1千億ドルにする」という目標がある。ただ、経済協力開発機構(OECD)によると、19年時点で支援額は796億ドルにしか達していない。

 国連のグテーレス事務総長は20日、「この約束を守らないと、先進国と途上国の信頼関係が損なわれる大きな原因になる。先進国はこのギャップを埋める必要がある」と指摘していた。

 バイデン氏は演説で「米国は温暖化対策を支援するリーダーになる」と胸を張った。ただ、各先進国がどれだけ負担するかは、財政力や温室効果ガスの排出量によって異なる。英国のシンクタンク「海外開発研究所(ODI)」によると米国は約430億ドルの負担が必要だという。約114億ドルに増やしても、まだまだ足りていない状況だ。(ワシントン=合田禄)