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乳房再建で共同研究 ワコール×がん研有明病院 3Dスキャナー利用

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 下着メーカーのワコール(本社・京都市)とがん研究会有明病院(東京都江東区)は22日、乳房再建手術についての共同研究を始めたと発表した。ワコールが持つ3Dボディースキャン技術を活用して「手術用のブラジャー」を開発し、乳がん患者にとって満足度の高い乳房再建をめざす。

 共同研究は、病院の倫理審査を経た臨床研究として実施。ワコールの店舗に設置されている3Dボディースキャナーを使って乳房のサイズを計測するなどして、手術の前にブラジャーを作る。

 スキャナーは体の150万カ所を計測し、乳房のボリュームなど、数値化しにくいサイズの測定ができる。

 がん研有明病院では、患者自身のおなかや太ももの組織を切り取り乳房を再建する手術を年間約180例ほど実施している。

 がん研有明病院の矢野智之・形成外科部長によると、従来の手術では、目視での確認や切除組織を十分に生かしたいとの医師の思いから、健康な側の乳房より再建側の乳房は大きくなりがちな傾向があり、「ブラジャーのサイズが合わない」などの声が寄せられていたという。この研究で、「患者さん自身が望むサイズや形のイメージを手術チームと共有でき、満足度の高い乳房再建が可能となる」と話す。

 術前に準備することで、形成外科医は、患者の術後の日常生活をイメージした乳房の再建手術計画を立てることもできるという。

 ワコールの伊東知康社長は「商品開発とともに、今後はもっと広く患者に寄り添いながら社会に貢献していきたい」と話した。