臨時国会要求に政府が回答 野党「開いた口ふさがらない」

北見英城
[PR]

 野党4党が7月に、憲法53条に基づいて要求した臨時国会の召集について、加藤勝信官房長官は「10月4日に、臨時国会を召集する」と回答した。立憲民主党安住淳国会対策委員長が22日、明らかにした。

 しかし、政府側は次の首相を指名する臨時国会を想定しており、新型コロナウイルス対策などの審議を求めていた野党は「断じて許さない」と抗議した。

 加藤氏は21日付で「安住淳君外135名の方々から衆議院議長を経由して内閣総理大臣宛て臨時国会の召集要求書の提出がありましたが、政府は、来る10月4日に、臨時国会を召集することを決定いたしましたから、ご了承願います」と記された文書を野党側に出した。

 加藤氏は21日の会見で、野党側の要求について、「憲法の規定にのっとって、政府としてしっかり受け止めていく。ただ、時期については政府で判断する。こういう流れの中で、首班指名が必要であり、臨時国会を召集することを決定した」と述べた。政府はこの日、新首相を選出する臨時国会を10月4日に召集することを閣議決定した。

 臨時国会の期間や日程は新首相が決めることになる。政府・与党内では、新首相の所信表明演説を8日に、各党党首からの質問を受ける代表質問を11~13日に行う日程が取りざたされている。衆院選は10月21日の任期満了を超える見通しだ。現行憲法のもとでは初めてとなる。

 これに対し、立憲民主党など野党4党は22日、抗議声明を与党側に伝えた。立憲の安住氏は記者団に「率直に言って、開いた口がふさがらない。我々は首相の指名選挙のための臨時国会など要求していない」と批判。特に野党からの要求に応じて召集するかのような政府の回答を「虚偽回答」だとなじった。共産党志位和夫委員長も会見で「ここまで棚上げにして、今度は新政権で対応するというのは筋が通らない。サボタージュだ」と指摘した。

 憲法53条では、衆参両院いずれかの総議員4分の1以上の求めがあれば内閣は臨時国会を召集しなければいけないと定めている。野党4党は7月、新型コロナ対策を審議するための臨時国会の召集を求めていた。

 一方、与党は22日、19都道府県に出ている緊急事態宣言を解除する場合、28日に衆参議院運営委員会を開きたいと野党に伝えた。(北見英城)