安藤忠雄さん、ライチョウ保護に「感銘」 中村浩志さんに財団賞

近藤幸夫
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 【長野】建築家の安藤忠雄さんが理事長を務める安藤忠雄文化財団は、第7回の財団賞に、世界的なライチョウ研究者で信州大名誉教授の中村浩志さん(74)を選んだ。

 中村さんは長野県坂城町出身。1969年に信大教育学部を卒業後、京大大学院へ。80年、信大の助手になり、羽田健三教授のライチョウ調査を手伝う一方で、カッコウの托卵(たくらん)の研究に熱中した。カッコウで世界的な実績をあげ、50歳を過ぎてから本格的なライチョウ研究を開始。半世紀前に絶滅したとされる中央アルプスで、環境省が進めているライチョウの「復活作戦」では現場で指揮を執っている。

 受賞理由は、ライチョウの保護・復活への尽力だけでなく、生育環境の回復・保全への取り組みが評価された。安藤さんは「絶滅の危機に瀕(ひん)するライチョウを守り育てるために全力を注ぐ、中村先生のお姿に感銘を受けました。これからも引き続き、ライチョウの『復活作戦』を応援させていただきます」とコメントした。

 中村さんは「建築家の安藤さんという全くジャンルの違う偉大な方に評価され、驚いている。受賞を励みに今後もライチョウの保護活動に尽くしたい」と話した。同賞は、これまでに富士山の清掃活動で知られる登山家の野口健さんや、アフガニスタンで銃撃されて亡くなったNGO「ペシャワール会」現地代表の中村哲さんらが受賞した。(近藤幸夫)