10万人に1人の難病「何歳まで生きられる?」 涙したママは決めた

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編集委員・辻外記子
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 群馬県に住む大川絵里奈(おおかわえりな)さん(27)は2017年7月、大きなおなかで夏祭りを楽しんでいた。

 出産予定日の数日前だった。破水し、かかっていた病院に入院。陣痛から1時間ほどの安産で、第2子となる長男を出産した。

 3242グラム、身長50センチ。

 「かわいい」。顔をみて、そうつぶやいた。

 名前は、絵里奈さんの二つ下の妹と相談し、決めていた。

 太陽に向かってまっすぐに伸びるヒマワリのように芯の強い子、明るく元気で心の温かい子。

 たくさんの願いを込めて、「最初のプレゼント」として、「陽向(ひなた)」と名付けた。

 生後5日で退院。二つ上の長女叶愛(のあ)ちゃん(5)と母尋美(ひろみ)さん(61)が迎えに来てくれた。

 一緒に、尋美さんらが住む草津町の実家に戻り、陽向くんが加わった暮らしが始まった。

 陽向くんは母乳をよく飲み、お風呂が好きでよく寝た。絵里奈さんは「娘と比べて手がかからないなあ」と思っていた。

 ただ、生後2カ月くらいから、目やにが多いことが気になり始めた。目が開かないこともあった。そうかと思うと黒目がぐらぐら動いたり、キョロキョロしたりする。後に「眼振(がんしん)」とよばれるものとわかる、眼球の異常な動きだった。

 「何かがおかしい」

 絵里奈さんは、陽向くんを近くの眼科につれていき、検査を受けた。しかし、原因はわからなかった。医師は「ひょっとしたら、脳神経に異常があるのかもしれません」と話した。

 3カ月健診に行くと、周囲の子どもたちとの成長の差が気になった。

 寝返りをする子もいた。陽向くんは首がすわらず、上を向いて寝ているだけ。まぶしい光が顔にあたっても、反応がない。目をみても視線が合わない。手を握っても握り返さない。

 「目が見えていないのかな」「重大な病気が隠されているのかもしれない」

その後、陽向くんの病名が判明します。それは10万人に1人とされる難病でした。記事の後半では、絵里奈さんらの葛藤や決意、陽向くんの変化などについて詳しく触れます。

 絵里奈さんの不安は、日に日…

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