村上春樹ライブラリー、早大に開館へ 「生きている間にできて緊張」

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野波健祐、興野優平
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 作家・村上春樹さん(72)の関連資料を展示し、国際的な文学研究の拠点を目指す早稲田大学国際文学館(通称「村上春樹ライブラリー」)が来月1日に開館するのを前に22日、早大で記者会見が開かれた。多くの資料を寄託・寄贈した村上さん、文学館の改築設計を手がけた建築家の隈研吾さん(67)、改築資金を出したファーストリテイリング会長兼社長の柳井正さん(72)らが出席した。

 文学館東京都新宿区の早稲田キャンパス内の4号館を改築。入るとすぐに、書棚でできたトンネルのような空間がある。隈さんは「春樹さんの文学は、日常の世界から突然違う世界にポンと入ってしまう。そんな空間を作れたらいいと思った」と説明した。

 館内には村上作品の初版本や翻訳書などが並ぶギャラリーラウンジや、村上さんの書斎を再現したエリアのほか、学生たちが運営するカフェも併設している。村上さんは自身が早大に在学した頃を振り返りながら「学生がアイデアを出し合うような、自由で独特でフレッシュなスポットになればいい」と話した。

 文学館は原則水曜休館。入場無料だが、今年度はウェブサイト(https://www.waseda.jp/culture/wihl/別ウインドウで開きます)での事前予約が必要。(野波健祐、興野優平)

 22日の記者会見での村上春樹さんらのおもな発言や、やりとりは次の通り。

村上春樹さん

 こんにちは。このたび早稲田大学国際文学館村上春樹ライブラリーが早稲田キャンパスの4号館に設置されることになりました。この4号館というのは、僕が学生だったころはしばらくのあいだ学生に占拠されていました。1969年というと、いまから52年前ですか、占拠された4号館の地下ホールで山下洋輔さんがフリージャズのライブをやったんです。ピアノを大隈講堂からみんなで勝手に持ち出して、運んできまして、そのときピアノをかついだ1人が作家の中上健次さんだったということです。中上さんは早稲田の学生じゃなかったんですけど、外から手伝いに来ていたみたいですね。僕の友だちの何人かはその催しに加わったんですけど、僕は残念ながらそのライブには行けなかったんです。でもそのコンサートのドキュメンタリー番組をつくっていた田原総一朗さんによると、民青とか革マルとか中核とか、そういう仲の良くないセクト同士が一つの場所に集まってヘルメットをかぶって、けんかもせずに呉越同舟で山下さんの演奏に聴き入っていたという話です。

 そういう建物が今回再占拠さ…

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