都市の光は虫には明るすぎ? 冬眠の乱れ、ハエ1千匹で検証

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矢田文
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 「日が落ちても明るい」というのは、人類が発展する以前の地球上では見られなかった光景だ。人の暮らしの中で出る光が、光を感知して過ごす虫の生活に与える影響について、大阪市立大と摂南大(大阪府)のチームが、ハエを使った研究をまとめて、発表した。

 冬眠する多くの昆虫が、1日の明暗の長さをカギに、冬眠に入る時期を決める。だが、夜も明るい環境がこうした昆虫に与える影響の研究は、それほど進んでいなかった。大阪市大の後藤慎介教授らは、計1千匹以上のニクバエを使い、夜間の光が冬眠に入る時期に与える影響を調べた。

 昼夜12時間ずつの周期で飼ったニクバエを、夜間の明るさを3種類に変えた15℃の室内に20~30日間置いた。0・01ルクスでは90%以上が冬眠したが、月明かりほどの0・1ルクスの光にさらし続けたニクバエの冬眠率は71・7%に低下し、もっと明るい1ルクスでは、36・7%になった。温度を20℃に上げると、この傾向はより顕著になった。

 気温や日長が変わる野外でも…

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