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新型コロナ対策で米欧が新たな協力 ワクチンの現地生産など支援へ

新型コロナウイルス

ワシントン=合田禄、ブリュッセル=青田秀樹
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 米ホワイトハウスは22日、新型コロナウイルス対策で欧州連合(EU)と新たな協力関係を結ぶと発表した。ワクチンの原材料の流通を調整して生産の遅れを防いだり、途上国での現地生産を支援したりし、世界全体の接種率向上を目指す。EU側は、米国によるワクチンの「抱え込み」を問題視した時期もあるが、協力が欠かせないと判断した。

 共同で発表した文書によると、米国とEUはワクチンを世界全体に行き渡らせるために、ワクチンの世界的な供給網を監視し、原材料の供給と需要を評価。世界的なワクチンや治療薬の生産にボトルネックが生じていないかを見極めて対処していく。

 アフリカなどでワクチンを現地生産できるようにする取り組みにも力を入れる。ワクチンの低温輸送や予防接種プログラムの運営などを幅広く支援していくという。

 すでに米国は11億回分以上、EUは5億回分以上を途上国などに寄付することを表明している。国内でワクチンを大量生産して国民への接種を急速に進めた米国に対し、EUは当初、ワクチン不足に苦しんだ。原材料も含めたワクチンの供給網を「(米国や英国などの)アングロサクソンが多くを止めている」(フランスのマクロン大統領)との思いがあった。

 ただEU内での接種は軌道に乗り、人口の6割超が必要な回数の接種を終えている。6月の米国との首脳会談で確認した協力を具体化させ、EUは米国とともに「世界中のワクチン接種を進めるため、欧米のパートナー関係の力を示すことができる」と連携の重要性を強調した。

 一方、バイデン米政権がワクチン生産の知的財産(特許)の一時放棄に賛意を示したことに対し、EUは「短期的には解決策にならない」と訴えて、ライセンス供与や生産技術の移転が最適だとしてきた。この日は、アフリカなどでの生産拡大について「力を合わせる」としつつも、特許の取り扱いについては具体的には触れていない。(ワシントン=合田禄、ブリュッセル=青田秀樹)

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