美容手術しないとアニメの主役になれない?(小原篤のアニマゲ丼)

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「カラミティ」の主人公マーサ・ジェーン・キャナリーは西部を旅する12歳の少女
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 前回の本欄は「美人になるかならないか」という話でしたが、今回も「美人にするかしないか」というお話。23日から公開中のアニメ映画「カラミティ」(仏・デンマーク合作/82分)です。2019年9月2日の本欄「前髪は彼女の羅針盤」で取り上げた傑作「ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん」のレミ・シャイエ監督とそのチームによる新作は、「カラミティ・ジェーン」の名で知られる伝説の女ガンファイター(「女ガンマン」と書こうとしましたがやめました)が主人公。映画や舞台でなじみの方もいるでしょう。ただし本作は、銃を振り回す前の少女時代に焦点を当てます。

 西部開拓時代、大規模なほろ馬車隊で家族と共に西へ向かう12歳のマーサ・ジェーン・キャナリーは、大けがをした父に代わり男たちに交じって働くことに。動きやすいという理由で男装した彼女を少年らはからかい、大人たちは顔をしかめます。とある人物を隊に引き入れたことで大きなトラブルに巻き込まれたジェーンは、その男を捜すため独り大平原へ。口がうまくてはしこくて無鉄砲な少女は、荒くれ男とわたりあい、軍人どもをへこましていきます。進め!疫病神(カラミティ)ジェーン!

 前作の叙情的な味わいに比べ、本作はドタバタを盛ったにぎやかな活劇です。出来は正直、前の方が上かな。輪郭線を持たないシンプルなキャラクター、フラットな色面で構成された背景とキャラの一体感、シネスコ画面を生かしたかっこいい構図、といったスタイルは踏襲しています。そして、14歳の伯爵令嬢が北極探検に挑む前作同様、またも少女が男社会でもまれて成長するロードムービーです。

 「半分は偶然だが、私の好き…

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