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大和市「認知症1万人時代条例」制定へ、施策を推進

上嶋紀雄
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 神奈川県大和市は、認知症の人が増えている状況を踏まえ、認知症施策の総合的な推進を図る「市認知症1万人時代条例」を制定する。条例案を開会中の市議会本会議に提案。今月28日の施行をめざす。

 市では認知症になっても安心して住み続けられる街づくりを推進しようと、2016年9月に「認知症1万人時代に備えるまち やまと」を宣言。当時、市では認知症の人が25年に1万人を超えると推計し、宣言後、積極的に施策に取り組んできた。17年には認知症の高齢者が単独外出して第三者に負わせた損害を賠償する「はいかい高齢者個人賠償責任保険事業」を全国の自治体で初めて導入。20年1月には「認知症灯台」と命名した総合相談窓口も開設した。

 市内の認知症の人の数は今年4月現在、推計で1万160人となり、過去の推計より1万人を超えるのが早まったという。条例制定で施策をさらに進め、市全体が認知症とかかわり、希望と尊厳のある豊かな地域社会をめざすとしている。

 条例では施策を行うための基本理念のほか、市の責務、市民や認知症に関わる事業者の役割として市の施策に協力するよう努めることなどを明記。市の基本的施策として普及啓発や学習機会の確保、相談支援、認知症の人の外出と社会参加の支援・発信と参画の機会の確保なども記している。

 施行後は、認知症の人が市の事業などで自分の言葉で積極的に発信できる取り組みを実施。また、国の施策の一つで認知症の人や家族に生活面の支援などを行う「チームオレンジ」を地域ごとに整備するという。(上嶋紀雄)