豪州の原潜導入、対中国を念頭に 「緊張かき立てるな」近隣国は懸念

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ハノイ=宋光祐、シンガポール=西村宏治、半田尚子
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 米英豪による新たな安全保障協力枠組み「AUKUS(オーカス)」をめぐり、豪州に近いインドネシアマレーシアから「軍備競争につながる」との懸念が出ている。米中対立が深刻化するなか、インド太平洋地域は軍事的な競り合いの舞台になりつつあり、周辺国に不安が広がっている。

 「AUKUSは、インド太平洋地域での核軍備競争に向けた触媒になりかねない」。マレーシアのイスマイルサブリ首相は18日に発表した声明で、米英豪の新たな協力に強い懸念を表明した。17日にモリソン豪首相から説明を受け、「すべての関係国は、どんな挑発も軍備競争も避けるべきだ」と応じた。

 19日にはサイフディン外相も「AUKUSはこの地域での超大国間の緊張をかき立て、両者の敵対的な態度を悪化させかねない」などとする談話を出した。

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 豪州はAUKUSのもとで米英と協力を深め、原子力潜水艦を導入するとしている。もし中国が今後、これに対抗して南シナ海などで対潜水艦の軍備を増強したり、実効支配地域を広げようとしたりすれば悪影響は周辺各国に及ぶ――。そんな考え方が背景にある。

 豪州は16日のAUKUS発表前後に近隣の友好国に連絡して「地域の安定に貢献する」「域内の友好国の領土を守る能力を高める」といった意図を説明した。中国に対抗するためにも、インド太平洋地域の中央に位置する東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の理解は得ておきたい考えだ。

 だが、反応は微妙だ。豪州と…

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