「ダサい」「高齢者向け」変えられるか 千葉競輪が繰り出す秘策とは

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重政紀元
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 公営競技の中でも「ダサい」イメージが強かった競輪を変えようという試みが10月から千葉競輪場(千葉市)で始まる。施設は国際基準に合わせ、スポーツ色を強化。入場は最先端の音響照明装置で彩り、選手のユニホームもファッション性を高める。市や運営会社は「ほかのプロスポーツに追いつく」と意気込む。

 導入するのは国内初となる新種目「250競走」。これまでの競輪場は1周333~500メートル、1レースに出場する選手は9人が中心だったが、新種目の導入に伴い新たなトラックも導入し、五輪や世界選手権などの国際規格に準拠した250メートル、6人制とする。規格を合わせることで世界レベルの大会で勝てる選手の養成につなげる。

 横の動きなど牽制(けんせい)は禁止されるため、脚力に優れ力のある選手が勝者となるシンプルさが売りだ。従来の競輪は、ほかの選手と連係するチーム戦や接触の際の格闘技的な要素が強い。戦いに奥深さはある一方で、なじみがないと分かりにくい。

 8日に都内であった記者会見には東京五輪トラック種目日本代表の新田祐大選手(35)も同席。「エンターテインメントとして若い世代に注目してもらえるとともに、世界を目指す選手が本気で戦えるようになる」と意気込みを語った。

 全国に43ある競輪場への来場者の平均年齢は60歳を超すとされる。レースの開催日程は年金支給日を考慮して組まれているという「高齢者向けギャンブル」だ。この状況を変え、新しいファン層をつかむための仕掛けも凝らす。

 施設は屋外から新設の室内会場(TIPSTAR・DOME・CHIBA〈ティップスタードームチバ〉)となる。最新技術を用いた走路は世界最高レベルの時速86キロが出るよう設計。最新の音響照明装置が設置され、映像やレーザーを使って選手の入場を盛り上げる。フードコートやバーも備える。

 スピードを体感できるようにプレミアシートだと走路との距離はわずか1メートル。走路の内側にあるアリーナ席では、走りを360度見渡すことが可能だ。車番ごとに決められた単色で、ネット上などで「ダサい」と指摘されてきたユニホームの柄もファッション性の高いデザインに変更する。

 挑戦的なのは、車券販売方法と入場料。子どもにも観戦してもらえるよう会場での車券販売はせず、オンライン投票サービスだけで行う。1949席のレギュラーシートの料金は2千円と従来の100円から大幅に値上げする。

 10月2日に開幕(新型コロナ対策で当面は無観客)。「PIST6 チャンピオンシップ」の名称で、土、日中心の2日間で年間100日程度行う。市から運営委託をされたJPF(東京)の渡辺俊太郎社長は「ロードのツール・ド・フランスに対し、トラックのPIST6といわれるようにしたい」と話す。

一時は廃止の瀬戸際に

 大規模リニューアルとなる千…

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