「猟犬が放たれると知っていたら…」 ペット襲われる事故、どう防ぐ

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魚住あかり
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 大事なペットが害獣駆除に使う猟犬にかまれた。そんな事故が今年5月、静岡市清水区であった。深刻な農作物被害への対策として実施されている猟犬を使った害獣駆除。安全対策は十分にとられているのか。

 5月8日午後1時すぎ、静岡市清水区日本平南側にある農園で、飼育されていたヒツジ1匹が襲われた。襲ったのは、周辺で害獣駆除に使われていた猟犬2匹。農園を囲っていた鉄柵とナイロン製のネットの内側に入り込み、ヒツジにかみついた。ヒツジは右前足をかまれて出血し、おしりの皮膚も一部はがされていた。

 今回の駆除は清水農協が地元の猟友会に依頼した。周辺ではミカンなどを食い荒らされる被害が深刻で、定期的に駆除を実施しているという。

 県によると、2019年度、県内でのイノシシやシカなどによる農作物への被害は、約2億9500万円。対策として各地で銃やわなを使った駆除が実施されている。

 猟犬はおもに銃猟に使われ、対象の鳥獣を探し出し、ハンターが撃ちやすい場所に追い込むのが役目だ。猟犬になるための資格はなく、ハンターやブリーダーがそれぞれの責任でしつける。事故当日、猟犬は午前11時40分ごろに放たれ、1時間後に回収する予定だった。

 県の要領は、犬を使って猟をする際、地元住民に広報紙や無線などで告知するよう定めているが、今回は知らされていなかった。「猟犬が放たれると知っていたら、ヒツジは小屋に入れておいたのに」。飼い主の男性は憤る。

 農協によると、事故のあった地域では、過去にも事前告知がないまま猟が行われたことがあったという。農協の担当者は「居住地と離れて猟をしていたため、連絡は不要だと思った」と説明。「今後は周知を含め、足りなかったところを検討したい」と話す。

 市中山間地振興課の担当者は…

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