実習生の指導、契約職員に丸投げする正規職員 やる気もなえます

写真・図版
マンガ・米澤章憲
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 福祉施設で契約職員として働いています。

<職場のホ・ン・ネ> 埼玉県の60代男性

 施設利用者の方への食事の配膳や、入浴やはいせつのお世話などをしています。

 施設では福祉系の大学などから学生を実習生として受け入れていて、一年中、誰かしらが実習をしています。実習では実際に施設利用者の方と接するため、正規の職員がつきっきりで指導する必要があり、実習生1人につき正規職員1人が指導担当となっています。

 ところが、指導担当の正規職員は契約職員に指導をほぼ丸投げ状態です。事務所でパソコンをたたいたり、会議に出たりしているだけで、現場にはほとんど出てきません。正規の職員が実習生と接するのは、車イスなど介護用具の使い方を説明するときと、夕方に開かれる反省会のときだけ。契約職員に実習生の様子を尋ねることすらしません。

 これまでに私が勤務したことのある別の施設では、正規職員が手取り足取り教えるのが当たり前で、施設の代表自身が指導する所もあります。いまの勤務先の正規職員には「本当に実習生のことを思うなら、少しは顔を出すべきではないですか」と言いましたが、無視されました。

 正規職員も会議などに忙殺され、忙しいのは分かりますが、将来の福祉を支える大事な実習生です。実習生には、ここで実習してよかったと思って現場に出てほしいのです。正規職員がろくに顔を出さず契約職員に丸投げの実習で、実習してよかったと思えるのでしょうか。単に年中行事をクリアしただけの気分で現場に出てしまうのではないでしょうか。他の契約職員もこの施設はおかしいと思っているようです。

 正規職員がこんな調子なので、正規職員が会社に提出する実習に関する報告書には、契約職員が指導していることにはまったく触れず、さも自分たち正規職員が全部指導したかのように書いているのではないかと勘ぐってしまいます。これではやる気もなえます。(埼玉県・60代男性)

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