緩和ケア、自殺幇助を追って欧州を巡った そこで感じたこととは

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それぞれの最終楽章・「一人称」の死へ(5)

僧侶・高橋卓志さん

 「終わりましたよ」

 今年4月上旬、手術室のベッド上にいた僕は、看護師さんの声で目覚めました。ついさっき「麻酔、入ります」と言われたばかり。実感としてはわずか数秒。実際は4時間半も意識を失っていました。完全なブラックアウトで、夢も見なかった。これは「疑似的な死」といえるのではないか、と僕は考えています。

 それより1カ月前に、S状結腸がんが見つかりました。告知後に「どんな病状か」「治療はどうなる?」と想像する時間は、正直ものすごく苦しかった。これまで多くの末期がん患者さんの支援にかかわり、迷いや葛藤、不安、恐怖、悔い、あきらめの言葉に耳を傾けてきました。完治を見込めないなかで手術や治療に臨む姿にも触れ、死に至るまでの厳しさを見せてもらってきた面もあります。

 これから僕も同じ道をたどる…

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