演劇ホールの存廃、市が住民にアンケート コスト面強調に疑問の声も

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中塚久美子
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 兵庫県伊丹市が今後のあり方を検討している市立演劇ホール「アイホール」について、市がアンケートを始めた。無作為に選ばれた18歳以上の市民3千人にはがきが送られているが、その内容に市民や関係者から疑問の声があがっている。

 市は1987年に「劇場都市」を宣言し、翌年、JR伊丹駅前にアイホールを開館した。以来、小劇場演劇の拠点として親しまれてきたが、費用などを理由に市は用途転換を検討している。存続を求める演劇人や市民が8月、約8千筆の署名を市に提出した。

 これを受け、市は予定していた市民意識調査の実施を早め、今月中旬にはがきを郵送した。受け取った人は、市のホームページからウェブ回答する。アイホールの今後の活用方法については現状維持、経営改善、用途変更、継続審議の4択。回答期限は27日だ。

アイホールの功績より費用面を強調

 はがきでは、アイホールについて「専門的かつ独自性の高い事業を実施」としつつ、「年間運営費約9千万円」「舞台設備が古く約4億円必要」などと費用面を強調している。ホールに愛着がある市民らは「現状を知らない人も多い中で、功績のデータがないのは不公平だ」と憤る。

 存続の要望書を携えて藤原保幸市長と14日に面会した俳優の渡辺えりさんは、面会後の記者会見で「このはがきを見たら、私でもバツ(不要)と答える」と漏らした。

 市の担当者は「何を問われているのかを市民にはっきり分かってもらうため、市が認識している課題を示した」と説明する。調査結果は10月末に市議会に報告し、議論の参考にするという。

 社会調査に詳しい関西学院大…

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