日米首脳会談は10分、TPPの議論なし 最後の菅外交を読み解く

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編集委員・佐藤武嗣
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 退陣間際に「菅外交」の締めくくりとして日米豪印4カ国(クアッド)と日米首脳会談に臨んだ菅義偉首相は、「4カ国の強い結束」を示したと意義を強調した。ワクチン提供や先端技術など、非軍事での連携を確認したのが特徴だ。ただ、各国の対中アプローチの思惑の違いから、枠組みの性格付けや対中牽制(けんせい)の実効性には課題も残した。

 一連の首脳会談はバイデン米大統領の呼びかけによるものだ。来月の20カ国・地域(G20)首脳会議の際に模索する米中首脳会談を前に、初対面で日米豪印の結束を示すとともに、アフガニスタンからの米軍撤退での混乱を払拭(ふっしょく)し、米国主導のアジア外交を国内外に印象づける狙いがあった。

 だが、最近の米国は対中競争の「焦り」から、失点も目立つ。クアッド会談の直前に突如、軍事面での協力を重視した米英豪による新たな枠組み「AUKUS(オーカス)」を創設。日印への十分な相談もなく、バイデン政権の「同盟重視」に傷がついた。

 米英豪のオーカスには、日本…

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