厚労省を分割? 省庁再編も争点に 自民党総裁選

会員記事自民党総裁選2021

初見翔、滝沢卓
[PR]

 自民党総裁選で、各候補者が中央省庁の再編案を次々と打ち出している。コロナ禍への対応などで課題が多い厚生労働省を分割する案や、新たな省庁で経済安全保障やこども政策を強化する案などがある。しかし、過去に立ち消えになった再編案も多く、その費用対効果や実現への道筋が重要だが、議論は深まっていない。

 厚労省の分割を主張しているのは、河野太郎行政改革相だ。厚生、労働の旧2省の統合で生まれた厚労省は担当業務が幅広く、コロナ対応でさらに仕事量が拡大。機能不全で感染抑止が遅れたとの批判もある。

 河野氏は22日のテレビ番組で、「いまの厚労省ではもう無理だ」と指摘。厚労省を医療分野と労働・年金分野に分割するか、特命担当大臣をもう一人置く私案を披露した。そのうえで、目玉政策である基礎年金の見直しなど、社会保障改革を進めると訴えている。

 これに対し、岸田文雄政調会長は「単に分ければいいというものではない」と河野氏の分割案とは一線を画す。自らは感染症対応の司令塔として強い権限を持つ「健康危機管理庁」の新設を掲げる。

 高市早苗総務相は「令和の省庁再編に挑戦したい」と意気込む。「環境問題とエネルギー問題は不可分」として、「環境エネルギー省」の新設を主張。経済安保政策を強めるため、サイバー攻撃への対応などに備える「情報通信省」やその外局の「サイバーセキュリティー庁」の創設も打ち出す。米国をモデルに、対外的な通商交渉の窓口を一本化した「通商代表部」や「対日外国投資委員会」の設置にも前向きだ。

 少子化対策に力を入れる野田聖子幹事長代行は、こどもに関する政策を一元化する「こども庁」の設立を訴えている。

 各氏とも、再編案を自身の目玉政策と結びつけ、強力に推し進める姿勢をアピールする狙いがみえる。いまの菅義偉首相がデジタル化の推進を掲げ、デジタル庁を新設したような形だ。

「冷静に検証を」

 いまの中央省庁の体制がほぼ…

この記事は会員記事です。残り642文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。

【締め切り迫る!】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら