香港民主派の中心的団体が解散決議 団体幹部らに解散迫った言葉は

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広州=奥寺淳
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 天安門事件の犠牲者の追悼集会を香港で毎年主催してきた民主派団体「香港市民支援愛国民主運動連合会」(支連会)が25日に会員総会を開き、解散を決議した。当局から国家安全法違反(国家政権転覆)罪での摘発圧力が強まり、「自主解散」に追い込まれた。香港でも事件をタブー視する動きが強まっている。

 会員総会は支連会の会員団体の代表者らが出席。賛成41票、反対4票で解散が正式に決まった。支連会トップの李卓人主席は国安法違反罪で起訴されて勾留中だが、書面で解散に賛成の意思を伝えた。その上で、支連会が続けて来た天安門事件の史実を継承する活動について「いかなる政権でも人々の記憶と良心を奪うことはできない」とメッセージを寄せた。

 支連会は、中国で民主化を求めた学生らが政権に武力鎮圧された1989年の天安門事件の直前に設立された。本土で弾圧された人権活動家への支援や中国の民主化を目指す活動も展開。昨年11月時点で200を超す民主派団体が参加していた。

 天安門事件があった6月4日には毎年、香港のビクトリア公園で数万人から十数万人がろうそくを手に犠牲者を追悼する集会を主催してきた。中国政府は天安門事件を「政治風波(騒動)」として武力弾圧を認めていないが、追悼集会では事件の再評価を求めるなど、香港の民主化運動の中心的な存在だった。

 しかし昨年6月、反体制的な言動を取り締まる国安法が施行。「共産党による一党独裁の終結」を綱領に掲げる支連会は中国政府から敵視され、支連会幹部は次々と逮捕された。

 解散の背景には、当局からの強い圧力があったとみられる。支連会の鄒幸彤副主席は、国安法違反容疑で逮捕される前の8月下旬、朝日新聞のインタビューに、政府上層部とつながりがある「仲介人」と呼ばれる人物たちが会側に接触してきたと説明。「メンバーの多くが『解散しなければ極めて重大な結果を招く』と脅された」とし、「会幹部は『多数の逮捕者が出る。みんなの運命を壊してしまってもいいのか。解散しか道はない』と説得された」と明らかにしていた。

 香港ではこれまで中国本土と…

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