「壁をまたひとつ破れた」 アビスパ、J1での九州ダービー初勝利

藤木健
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(25日、J1=アビスパ福岡3―0サガン鳥栖)

 「九州ダービー」にふさわしく、互いに闘争心むき出しで、激しくぶつかり合った。上回ったのは、出足鋭く、ポジション取りでも機先を制した福岡だった。

 前半41分、相手ゴールキックをDF志知孝明が頭でカットした。前線へのルーズボールに反応したのはFWファンマ。「五分五分のボールはあきらめず、FWとして何かが起きると常に思っている」。先にボールに触れ、体のぶつかり合いで倒れずに抜け出した。GKとの1対1をきっちり決めて3戦連続の先取点だ。

 後半は運動量でも勝って2点を追加。攻守に走り回り、2点目を決めたFW山岸祐也が言った。「ダービーで絶対に負けたくなかった」

 福岡は5年ごとにJ1で戦っては、1年での降格を繰り返してきた。J1での九州ダービーはこの日が7戦目、そして過去は鳥栖、大分に計4敗2分けだった。試合前、吉田恵ヘッドコーチから選手・スタッフに活が入った。「J1で勝ったことがないダービーに今日、勝たないと。みんなで実行しよう」、と。

 効果はてきめん。長谷部茂利監督は「選手は普段なら走りきれないところを走り、球際、球を奪う予測、すべての局面で最大出力を出した」。鳥栖のMF樋口には「福岡の圧の前に、受け身になってしまった」と言わしめた。

 歴史を変え続ける今季の福岡。完勝でのJ1ダービー初勝利に、長谷部監督は言った。「勝ち点は3で変わらないけど、他の試合の勝利と違う。まして一番近い鳥栖に勝利。壁をまたひとつ破れた」藤木健