羽生結弦に「以前は優勝してと思っていたけど」 変化した恩師の思い

有料会員記事

聞き手・岩佐友
[PR]

山田真実コーチインタビュー(後編)

 フィギュアスケート羽生結弦(26)は前人未到のクワッドアクセル(4回転半)に挑んでいる。元コーチの山田真実さん(47)は「彼のアクセルは世界一」と評価する。羽生の挑戦をどう見ているのか、今季への期待や今後のスケート人生へのエールも語ってもらった。

毎週水曜日にフィギュアスケートにまつわる話題をお届けします。

 ――最後に羽生選手に会ったのはいつですか?

 2019年6月です。(北海道胆振(いぶり)東部)地震の1年後、北海道に来て、スケート教室で子どもたちの前で練習を見せてくれました。子どもたちにとっては雲の上のような存在。大喜びでした。

 子どもたちの質問にも答えてくれて、普段はどのような練習をしているのか、試合に向けての心構えなどもアドバイスしてくれました。言葉には重みを感じましたね。オリンピック(五輪)チャンピオンに2回もなると、こうも変わるのかと驚き、成長を感じました。

 ――コロナ下の昨季はコーチ不在の中で全日本選手権を制しました。

 普通じゃないですね。コーチ不在というのは本来ならありえないことです。あのレベルになると、技術はあるので、一から十まで教える必要はありません。でも、やっぱり練習しているうちに自分でも気づかない癖が出てきてしまう。そこを指摘する存在が必要なんです。

 また、一緒に練習する仲間も大切です。いろんな感情が生まれるし、切磋琢磨(せっさたくま)できます。そういったものがない状態で、自分に厳しく、モチベーションを上げなければいけないのは大変なことです。全日本はテレビで見ていましたが、よく、あそこまで一人で仕上げたなと。素晴らしかったですね。

 ――羽生選手はいま、クワッドアクセルに挑んでいます。山田さんはどのように見ていますか。

 私ならやらなくていいよと言っちゃうと思います。けがの心配がありますし、その技がなくても、彼の魅力っていっぱいあるんです。やっぱり特別なオーラ、雰囲気を醸し出すことができる。そこにおいて、彼は世界で一番なんです。

 でも、誰が何を言っても彼はやるんじゃないですか。もうやめときなさいと言ってもやると思いますよ。

 ――それはなぜですか?

 結弦の性格です。彼は挑戦す…

この記事は有料会員記事です。残り1508文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
フィギュアスケート特集

フィギュアスケート特集

女子は若手の台頭が目立った今季のフィギュアスケートを振り返ります[記事一覧へ]