おちゃめな写真を撮る93歳「今が一番楽しい」 SNSからブレーク

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中村通子
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 新見美術館(岡山県新見市西方)で開かれている西本喜美子さん(93)=熊本市=の写真展が盛況です。美術館を訪れた西本さんにSNSからブレークした作品の誕生までの経緯や、写真への思いを尋ねました。

 ――ご自分を素材にしたおちゃめでゆかいな写真が人気ですね。きっかけは?

 72歳で息子の写真塾「遊美塾」に通い始めました。10年ほどたった時、「自分の写真を撮る」という宿題が出たんです。どんな写真にしようかなーと考えながら生ゴミを出しに行き、ふっと「これ撮っておこうかな」と思ったんです。私ももう年寄りだから「燃やすゴミ」かなって。それで、ゴミと一緒にゴミ袋に入って撮影したんです。ほかにも、自分が自転車や自動車にひかれているような写真など、いろいろ撮りました。どれも息子の宿題がなければ、生まれていない作品です。

 ――写真塾の企画展や個展で発表したら、評判になったんですね。アイデアはどうやって思いつくのですか

 その場で思いつきます。例えば、猛スピードで走る車と手押し車を押す私が並走する写真は、地元の芸人さんの取材を受けた時に「一緒に記念写真を撮りましょう」といわれたのがきっかけでした。自宅の庭に車が置いてあったので、芸人さんに運転席に座ってもらって、私は手押し車で横に立って写したんです。それをパソコンで加工し、走っているようにしました。私は足が弱くなって歩くのがやっとですが、写真では、暴走してます。こんなの本当だったら、危なくてしょうがないですよね。ふふふ。

 ――写真は楽しいですか

 いまでも月に2回、息子の写真塾に通っています。新しいことを教わるのも楽しいし、仲間と会うのも楽しい。外出すると、いろんなものが目に入ってきて「いいな」「面白いな」と思ったらすぐ撮ります。写真って、いいですよ。

 ――美容師、競輪選手、主婦と子育て、写真家と、多彩な人生を歩んでこられました

 人生、いろいろ挑戦してみないと分かりません。まずやってみて、楽しければ続けるし、無理だ、いやだと思ったらやめればいい。私、決断は早いんです。どの仕事も楽しかったけど、93歳になった今が一番楽しいです。

「私はあんたが一番好きたい」作品に添えた言葉

 西本喜美子さんの個展会場に…

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