民間主導で地域新電力会社設立へ 鳥取県中部の3町が事業進める

石川和彦
[PR]

 エネルギーの地産地消や地域経済の活性化、脱炭素社会の実現を目指し、鳥取県北栄、湯梨浜、琴浦の3町が、県中部地域に新たな電力会社(電力の小売事業者)を設立する事業を進めている。来春の新会社設立を目指し、パートナーとなる民間企業の募集を始めた。

 現時点の3町の構想では、電力の卸売市場や地元の太陽光発電事業者などから電気を購入し、中国電力の子会社が持つ送配電ネットワークを利用して顧客に販売する。中国電の子会社には利用料を支払う。

 新たな電力会社は民間企業が主体となって設立し、3町は支援する側に回る。設立当初は、庁舎など公共施設に電力を販売して経営を軌道に乗せ、一般家庭などに販路を広げていく。

 3町が今回の事業に取り組み始めたのは2019年12月。地元業者から電力を購入すればエネルギーの地産地消になる▽地元には化石燃料を使う発電所はないため脱炭素につながる▽地元に電力会社をつくれば雇用が生まれる――などと考えた北栄町が湯梨浜、琴浦両町に参加を呼びかけたという。

 これまで勉強会を7回開き、県中部に事業所を構える設計会社や建設会社、銀行が毎回10社程度参加。電力の小売り事業を手がけ、エネルギーの地産地消に努めているという米子市の会社「ローカルエナジー」を視察したり、国の補助金を得て採算が取れるかを調査したりしてきた。

 今月17日には新電力事業化推進会議をオンラインで開いた。新電力会社の構想、利用可能な県の補助金などについて説明があり、企業や個人40人ほどが参加したという。北栄町環境エネルギー課の担当者は「3町が出資するか、どこから電力を購入するかなど、詳細はパートナー企業と詰める。民間主導かつ官民連携を目指したい」と話している。

 問い合わせは同課(0858・37・3116)へ。(石川和彦)