「地獄で仏、実践してます!」石仏の顔も選挙戦、徳高めの公約ずらり

寿柳聡
[PR]

 自民党総裁選や今秋の衆院選と選挙ムードが続くなか、石仏61体が国宝に指定されている臼杵石仏(大分県臼杵市)では「美仏総選挙」が実施されている。8月1日に公示され、大日如来不動明王など厳選された9体が立候補。1位当選の石仏は今後、観光キャンペーンの顔として活躍する。投票は10月31日まで受け付けている。

 投票箱は市選挙管理委員会から借り受けた本物。選挙ポスター掲示場には、各候補仏の特長を踏まえたポスターが貼られている。

 地蔵菩薩(ぼさつ)は「『地獄で仏』、実践してます!」、不動明王は「厳しさで世の人々を助けます!」とアピール。北方を守護する多聞天の「みなさんの声を聞き、社会生活(特に北)を守ります」や、あみだ如来の「行動の前に、しっかり考えます!」など、人間界の政治家にこそ期待したいフレーズも。文言は非礼がないよう、市内のお寺による仏教会にも相談しながら決めた。

 掲示場の注意書きも手が込んでいる。「掲示場を壊したりポスターを破ったりすると、バチがあたります」

 市観光協会によると、臼杵石仏は2003年ごろには年間約20万人の観光客が来訪。近年10万人あまりに落ち込んでいたところを新型コロナ禍が直撃し、昨年は約4万人にとどまった。

 一方、修学旅行の県内実施が広がったことで県内の子供たちが多く訪れるようになってきた。市観光協会は「全国の若い世代にも分かりやすく魅力を伝え、今後の観光客増につなげたい」と総選挙を企画した。

 毎月50人の投票者にフグ食事券など特産品が当たるキャンペーンも実施し、票の掘り起こしにも余念が無い。

 立候補している石仏の詳細やWEBからの投票は特設サイト「国宝臼杵石仏美仏総選挙2021」(https://www.usuki-kanko.com/bibotoke/別ウインドウで開きます)で。(寿柳聡)