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19都道府県の緊急事態宣言、30日解除へ 重点措置への移行も無し

西村圭史
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 19都道府県に出している新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言について、菅義偉首相は27日、期限の30日ですべて解除する方針を固めた。宣言に準じた「まん延防止等重点措置」への移行も行わない方向。解除後も特別措置法に基づく知事の判断による自粛要請は継続し、酒類提供などの規制は段階的に緩和する方針だ。

 複数の関係者が明らかにした。8県に適用中の重点措置も期限の30日で解除する方向で調整している。28日に「基本的対処方針分科会」に諮り、了承されれば政府の対策本部で正式決定する。

 首相は27日夕、首相官邸で田村憲久厚生労働相ら関係閣僚と協議。その後、記者団の取材に応じ、「今後も高い警戒感を持ち、飲食などについて段階的に緩和を行っていく必要があり、具体的な内容も諮りたい」と述べた。

 一方、宣言が解除された場合、東京都は10月1日以降、全面的に自粛を求めてきた飲食店での酒類提供を認める方向で調整に入った。都が認証した店舗が対象で、酒類提供を午後8時までとし、営業時間を午後9時までとする案を軸に検討している。大阪府吉村洋文知事は27日、宣言解除後の飲食店での酒類提供について「(午後)8時半か8時か、時間の制限はお願いするのが適切だ」と述べた。営業時間の短縮要請は、午後9時に緩和する考えを示している。酒類提供が認められる対象は、府が感染対策の実施を確認した店に発行する「ゴールドステッカー」の取得店舗となる。

 今月26日時点で、病床使用率の指標は、宣言下の全地域で重症者用病床も含めて宣言の目安の「ステージ4」(感染爆発)の水準を切った。新規感染者数の指標は、大阪府沖縄県でステージ4の水準を超えるが、政府の対策分科会は「2週間ほど下降傾向」なら水準を超えても解除できるとする「新指標」を公表している。

 政府は再度の感染拡大に備え、ワクチンの接種証明書や検査による陰性証明書を活用することで、飲食店やイベントなどへの規制を段階的に緩和できるようにする方針。10月からはプロ野球などの大規模イベントも含め、入場者の接種や陰性証明を確認し、その後の感染状況も追跡する実証実験を始める。(西村圭史)